【洗車】春・夏は水道水のミネラル、塩素濃度が高くなるので純水器がおすすめ

洗車において「純水」を使用すると、通常の水道水では得られない仕上がりの美しさと作業効率の向上が期待できます。水道水にはミネラルや塩素が含まれているため、洗車後に水滴が乾燥するとウォータースポット(水シミ)が残ることがあります。しかし、純水を使用することで、これらの問題を回避し、美しい仕上がりを実現できます。
本記事では、純水を使用した洗車のメリットや、季節によるダメージの違い、具体的な使用手順、さらにはおすすめの純水器について詳細に解説します。
タイトルに「春・夏」と書きましたが、これは秋冬にもしっかりと活躍するアイテムなので、そのあたりも解説してます。
ぜひ最後までお読みください。
そして、「既に使ってるよ~!」という方もフィルターの交換タイミングが過ぎていませんか?
めんどくさくなり、つい使わずに眠っている方も、今一度引っ張り出してきて、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
では本題へ!
純水とは?
1-1. 純水の定義
純水とは、水に含まれるミネラル(カルシウム、マグネシウム、ナトリウムなど)、塩素、不純物を可能な限り除去した水のことを指します。一般的な水道水や井戸水には、これらの成分が含まれており、洗車後に乾燥するとウォータースポットの原因になります。
1-2. 純水の種類
洗車に使用する純水にはイオン交換樹脂による純水が主流です。
イオン交換樹脂を使用してイオンを除去するので、短時間で大量の純水を生成可能となっております。
デメリットは定期的な樹脂の交換が必要です。
あとでおすすめの純粋器を紹介しています。
2. 洗車に純水を使用するメリット
2-1. ウォータースポットができにくい
通常の水道水にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれており、水滴が乾燥すると白いシミ(ウォータースポット)が残ります。純水はこれらのミネラルをほぼ完全に取り除いているため、水滴が乾燥してもシミになりません。
2-2. 乾燥時間の短縮
水道水を使う場合、洗車後に素早く拭き取らないとシミが残ります。一般的には、純水を使用すれば、自然乾燥してもシミが発生しないため、拭き上げ作業を省略できると言われています。
確かに水垂れなどには効果があります。
しかし純水のフィルターが劣化した場合などを考慮して、拭き上げするのが望ましいとは思います。
2-3. コーティング車への影響が少ない
コーティングを施した車両は、水道水のミネラルによる影響を受けやすいですが、純水を使用すればコーティングの持続性を高めることができます。
2-4. ガラスや鏡面部分がクリアに
純水を使うことで、ガラスやメッキ部分がくすまず、よりクリアな仕上がりになります。
内窓ガラスの綺麗に拭ける簡単術に「精製水」を使用する方法がありますが、まさにこのことです。
季節による水道水の成分変化と洗車時の影響
水道水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分、塩素(カルキ)、その他の不純物が含まれています。これらは季節や地域によって濃度が変化し、特に春から夏にかけての温暖な時期には水質が変わりやすくなります。
水道水の成分とその影響
成分 | 特徴 | 洗車時の影響 |
---|---|---|
カルシウム(Ca) | 硬度の主成分。石灰分を形成 | 乾燥すると白いシミ(ウォータースポット)になる |
マグネシウム(Mg) | 硬度の主成分。金属イオン | 白い斑点やくすみの原因になる |
塩素(Cl) | 殺菌のために添加 | コーティングや塗装への影響が懸念される |
ケイ素(SiO₂) | 天然の鉱物成分 | シリカスケール(硬い水垢)の原因 |
鉄・マンガン | 地域によって濃度が異なる | サビや汚れの原因になる |
季節による水質の変化
春(3月〜5月)
-
- 雪解け水の影響で水道水の硬度が一時的に低下する。
- 花粉や黄砂が付着しやすく、シミの原因になりやすい。
- カルキ(塩素)濃度が上がることがある。
ほかにも
花粉や黄砂が付着しやすいため、洗車後はしっかりと水を流ため、純水が望ましい。
夏(6月〜8月)
-
- 気温の上昇で水道水の硬度が高くなる。
- 塩素濃度が増加し、コーティングや塗装への影響が懸念される。
- 水滴の蒸発が早いため、ウォータースポットができやすい。
ほかにも
直射日光下での洗車を避ける(早朝か夕方がベスト)。水滴の蒸発が早いため、純水でのすすぎが理想的。
秋(9月〜11月)
-
- 水道水の硬度がやや下がる。
- 朝晩の気温差が大きく、結露によるシミが発生しやすい。
ほかにも
朝晩の気温差が激しく、結露が発生しやすいため、拭き上げをしっかり行う。
冬(12月〜2月)
-
- 水温が低下し、水道水の硬度が下がる。
- 融雪剤(塩化カルシウム)によるダメージに注意が必要。
ほかにも
融雪剤が車体に付着しやすいため、下回りの洗浄を入念に行うことが重要。
季節ごとの洗車時の注意点
- 春・夏は水道水のミネラルや塩素濃度が高くなり、ウォータースポットができやすい。
- 夏は特に水滴の蒸発が早いため、純水や拭き上げが重要。
- 秋・冬は水道水の硬度が比較的低下するが、結露や融雪剤によるダメージに注意。
- 純水を使用することで、季節を問わずウォータースポットを防ぐことができる。
純水器を使わずにできたウォータースポットの除去方法
ウォータースポット(水シミ)は、水道水に含まれるカルシウム、マグネシウム、ケイ素(シリカ)などのミネラルが水分が蒸発した後でも残り固着しシミとなります。ウォータースポットの除去は、軽度なうちに除去するのが望ましいです。コーティングをしていれば、塗装膜を侵さずに守ることができます。
さらに、コーティング剤によっての耐久性も異なるので、より耐久性の高いコーティングが望ましいです。
軽度のウォータースポットの除去方法
軽度のウォータースポット(発生直後、うっすらとした水シミ)であれば、ユーザー向けの軽いケミカル剤でも除去することができます。
↑は弊社でおすすめのセラミックコーティング「GTECHNIQ(ジーテクニック)」のウォータースポットリムーバーです
頑固なウォータースポット(シリカスケール)の除去方法
長期間放置されたウォータースポットは、単なるミネラルの残留物ではなく、塗装にこびりついたシリカスケール(ケイ素系の硬い水垢)になり、頑固なシミとなります。
強力なウォータースポット除去剤を使用しますが、除去剤の扱い方も難しくなり、あやまった使用をしてしまうとかえってダメージを入れてしまう場合があるので注意が必要です。
専門店でコーティングをしている方は、お店にお任せするのが良いです。
こういった場合に、どのコーティングが良いのか、というお話になりますが、薬品耐性のあるセラミックコーティングが優位となります。
除去剤でも対応できないほどの深いしみが入った場合は、磨いて除去することになりますが、塗膜を削ると塗装の耐久性も劣るので慎重に選択する必要があります。
ここ数年は、むやみやたらと磨いて除去する方法を避けている専門店が多く、そういった提案をしているお店は安心できます。
ウォータースポットを防ぐ方法
では、そもそもウォータースポットは除去するよりも「発生を防ぐこと」が最も重要となります。
コーティングをしている車両は塗膜に対し耐久性も向上していますが、本題である純水器が活躍します。
純水器を使う場面
冒頭でお伝えした一般家庭で使える代表的な純水器の種類「イオン交換式純水器(DI方式)」は、手軽に導入でき、ランニングコストが低い特徴があります。しかし、イオン交換樹脂(いわゆるフィルター)の交換が必要となります。
洗車中、常に純水を使用すれば、すぐにイオン交換樹脂(フィルター)の交換が必要となります。
純水を使用する場面は、「最後に流して仕上げる時」のみ使用するのがおすすめです。
流し終わったあとは、適切に拭き上げを行う方が良いです。
純水洗車におすすめの純水器
純水器の導入デメリットに「コスト」があります。フィルターもさることながら、本体も結構高いイメージがあります。
しかし、最近は値段もお手頃になっております。
秋田県のビューティフルカーズさんとグリーンライフさんのコラボ商品「洗車用純水器ピュアニッシュPro」は本体価格がかなりお安く、しっかりと純水器としても機能していておすすめです。
安価な製品は接続部からの水漏れがあったりします。
こういうのって、安く買ったはいいけど、あとでしっかりとした接続部に交換する費用がかさばり急に満足度が減りますよね。弊社でもテストしましたが問題なく使用できており、安心してお使いいただけます。
この商品、ビューティフルカーズさんWebから購入できますが、グリーンライフさんバックアップということもあり、ホームセンターなどでも購入できるのでかなり気軽に買えます。他にもカー用品店さんや弊社でも購入可能です。
心強いメーカーがバックアップしていることで、フィルターのサポートも安心で長く使用できますね。
サイズがいくつかあるので、ご自身に適したサイズをお選びください。
まとめ
純水洗車は、ウォータースポットの防止や作業時間の短縮など、多くのメリットがあります。特に、コーティング施工車や高級車のオーナーにとっては、美しい仕上がりを維持するための強力なツールとなります。一方で、導入コストや維持費も考慮しながら、自分に合った純水器を選ぶことが重要となります。
これから気温も暖かくなり、洗車もしやすい季節に突入します。と同時にボディへのダメージも大きな季節に移行します。今年も綺麗なボディで楽しいカーライフを送ってください。
物心がつく前から車が好きで、幼少期にマイカーで回る動物園に行っても車ばっかり追いかけていたそうです。 運転して楽しい車が好きで、ドライブに欠かせないオーディオカスタムもゆっくり楽しんでいます。