セラミックコーティングの質問お答えします!!
日々進化するボディコーティング
ディーラーからガソリンスタンド・大型量販店・プロショップまで施工する場所はどんどん増えコーティングを選ぶのも難しくなっている現状です。
今回はガラスコーティングより上の位置付けにあたる【セラミックコーティング】のご相談の中で特に多い4つの質問にお答えします!!
多層施工は効果があるのか?
現在のセラミックコーティングは、塗装保護を目的としたベースコートと撥水性と汚れの固着を防ぐことを目的としたトップコートの異なる液剤を組み合わせて使用するのが主流です。
このように製品設計の通り、目的が異なるコーティング剤を複数回施工することには効果を発揮しますが、これにも限度があるのも事実です。
実際に、セラミックコーティングは、同じ液剤が定着する限界値は、2〜3層までというのが海外市場における有識者の見解です。
そのため、コーティング剤を極端に何層も施工しても、厳密には定着はしておらず効果に差は無いということになります。
過度なコーティングの塗り重ねは、性能を引き上げることが目的ではなく、売手側の施工単価を上げる思惑がありますので、十分なリサーチをお勧めします。
上表のように、複層施工する目的はカバレッジ(網羅率)を上げることが目的となります。
繰り返しになりますが、コーティングの施工回数を増やせば増やすほど、効果が2倍、3倍と向上する訳ではありませんので、ご注意ください。
セラミックコーティングの被膜の硬さ・傷は入るのか?
ガラスコーティングとセラミックコーティングのどちらにも言えることですが、コーティング剤を純粋に硬化させたものと塗装に塗布・拭き取りをした場合では硬化したコーティング剤の厚さと形状が全く異なるため、実際の数値上の硬度表記は非常に曖昧な表現であると言えます。
身近なもので例を挙げますと、アルミ缶とアルミホイル(アルミ箔)をイメージすると分かりやすいかもしれません。
どちらもアルミニウムで出来ていますが、形状と厚さが異なるため硬度には大きな差があります。
さらに、セラミックコーティングの硬度は、塗装本来の硬さに依存することも重要なポイントです。
実際に、国産車の平均的な塗装の硬さ2H(鉛筆硬度)と塗装硬度4Hの輸入車に同じセラミックコーティングを施工したとしても塗装本来のポテンシャル(塗装密度、硬さ)が異なるため、施工後のコーティング硬度は全く異なるということになります。
コーティング施工前の塗装硬度(硬さ) | コーティング施工後の塗装硬度(硬さ) | |
---|---|---|
国産車A | 2H | 4H |
輸入車B | 4H | 6H |
また、複層施工によるコーティング被膜の厚さに限界があることと同様に、コーティングは塗れば塗るほど硬度が上がっていくわけではありませんので、注意が必要です。
また、キズを軽減するためにはコーティングの硬度だけでなく、表面の滑りを良くして摩擦を減らすことも重要です。
セラミックコーティングを施工することで、キズが付かなくなるといった過度なプロモーションにはカラクリがありますので、施工前に十分にリサーチすることをお勧めします。
セラミックコーティングは無機?有機?
結論から申し上げますと、一般的にセラミックコーティング、ガラスコーティング共に有機溶剤は含まれています。
これはコーティングが塗装に定着する仕組みが背景にあります。
無機質であるガラス・セラミックコーティングと有機質である塗装は密着力が弱いため、有機溶剤で塗装表面を溶かすことで、強固にコーティングを定着させる必要があります。
競合他社との差別化のために、セラミックコーティング=無溶剤であるというプロモーションも散見されますが、これは誤った情報であると言えます。
無溶剤を謳うコーティング剤も多く流通していますが、実際には有機溶剤の役割を果たす代替成分が含まれている(実際には、無溶剤コーティングでも溶剤の臭いを感じます)ことから無機溶剤、有機溶剤の含有に関する議論はあまり意味を成さず、実際には謳い文句ではなくコーティング施工後のパフォーマンスに焦点を当てるべきであると考えています。
紫外線カット
このテーマは非常に複雑ですが、弊社ではコーティングを施工することで一定数は紫外線をカットできると考えています。
以下は少し専門的な内容になりますので、ご興味のある方のみご覧ください。
まず、一口に紫外線と言ってもUVA、UVB、UVCがあります。UVCはオゾン層によって吸収されることで、地表には届かないため本テーマでは除外します。
人体で例えると、UVAは日焼けを引き起こし、UVBは皮膚に浸透し炎症を引き起こすことで、癌の原因にもなります。
このような現象は車でも同様に悪影響を与えます。
車はプラスチック、ポリカーボネート、ポリウレタン等の有機物でできているため、高活性な状態になると劣化してしまいます。
この高活性な状態とは、紫外線が当たることによって、「フリーラジカル」という現象が発生し引き起こされてしまいます。
フリーラジカルとは、ペアになっていない電子を持つ原子や分子のことで、フリーラジカルは電子が足りないため不安定であり、他の物質の電子を奪いペアになろうとする性質を持っています。
これにより車を構成する素材とフリーラジカルが相互作用し、部品本来の結合が破壊されて色褪せや黄ばみ等の劣化が起こってしまうとされています。
セラミックコーティングを施工することで、有機質であるクリアコートの上に無機質のコーティング被膜を形成することにより、フリーラジカルは電子的に安定したコーティング剤とは反応しないため、文字通りクリアコートを保護することが出来ます。
したがって、コーティングによる紫外線カットとは、単に透過する光の量やUVA、UVBの量を測定するだけではないということです。
しかしながら、効果の度合いや持続性を数値化することが難しいため、証明が非常に複雑なテーマとなっています。
まとめ
難しい言葉もありましたがいかがだったでしょうか?
昔、ガラスコーティングが主流の時に言われていた「○○が正解!」と言われていたものが海外からセラミックコーティングが入ってくることにより正しい知識に最近は変わってきたように思えます。
※昔は無機のコーティングが1番!!と言われた時期がありました。笑
今でも言うプロショップもあるので注意が必要です。。
日本のガラスコーティングも世界的に見ると進んでいますが、コーティング先進国と言われるヨーロッパ圏・アメリカなどははるかに技術が進んでおり添加されている溶剤も異なります。
ガラスコーティングは柔らかい塗装に柔らかいコーティング被膜を施工するという考えですが、セラミックコーティングは塗装の性質変化を起こすものが多く、塗装が柔らかい国産車をより強固な塗装に変化させることができ、皆さまがコーティングに期待していた効果が得られるコーティングです。
【オススメセラミックコーティング】
★GTECHNIQ
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★FEYNLAB
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【セラミックコーティング関連ブログ】
小学生の時に車の魅力に惹かれて、今では車を綺麗にする事に夢中になっています。 趣味は、ゲーム・寝る事・洗車…子供の頃のワクワク感を忘れず、楽しく作業をしています。